フルレンジユニットのダブル使用の検討 その4

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L3060PB とL2152P の30cmフルレンジユニット2本を組み合わせた、ダブル仕様の平面バッフルシステムの
実験について、少しまとめてみました。

まず、L3060PB とL2152P は共にインピーダンスが5Ω程度、DCRは4Ω程度で、現在は、インピーダンス
問題などから2つのユニットをシリーズで接続している訳です。ただ平面バッフルに使用した木材の強度
不足もあり、抜けが悪くこもった音になっています。また、2つのユニットの取り付けが近いため、ユニット
同士が干渉していることも考えられます。


まず最初は、もみじ饅頭さまからアドバイス頂いた、片方のユニットにコンデンサーをパラ接続して片方
のユニットの高域を減衰させる方法をテストしてみました。(実際には、CとLとRが複雑に絡んできます
ので、単純に片側ユニットの高域だけが減衰するわけではありませんが、どんな結果がでるか楽しみです)

手始めとして、6.8uFをL2152Pにパラに接続して確認してみました。
結果は、今まで2つのユニットがだまになっていたのが、ふっと、2つに分離したような感じです。
高域の抜けも良くなり、2つのユニットの特徴が良く出るようになりました。
ただ、この状態で暫く聴いていますと、幾つか気になる点が出てきました。一つは、どうもある周波数が
曇っているように聴こえます。また、2つのユニットが競い合っているようでどうも落ち着きません。
曇っているのは、きっと、まだ2つのユニットがどこかの周波数で干渉しているものと思われます。
パラ接続するコンデンサーの値を幾つか変えてみましたが、やはり、周波数は変わってもどこかで曇りが
出るように感じます。
問題点はかなり解消しましたが、2つのユニットを使用した圧倒的な良さ、とは行きません。


次に、L3060PBをツイーターとして使用するという、普通では誰もやらない方法をテストしてみました。
これは、Klangfilm の戦前のシステムで36cmユニットをフルレンジで使用し30cmユニットをツイーター
として使用していたものがありますので、それを再現してみようというものです。

早速、L3060PB にシリーズに4.7uFを接続してテストの開始です。
(この時点で、2つのユニットはシリーズ接続ではなくパラ接続となっています)
これも、なかなか良い感じです。それぞれのユニットが分離して働き出します。どこか一定の周波数が曇
ることも無いようですが、どうしても一体感のようなものがありません。コンデンサーの値を細かく調整
して行けば良いポイントがあるのかもしれませんが、2つのユニットが主張する形で、お互いを補完する
ようには働いてくれません。
こういうのは、音が良い悪いの前に音楽を聴いていて落ち着かないんです。
これでは、フルレンジを2本使用する意味がありません。

色々なところで、ヒントみたいなものはあるんですが、それがまだ繋がらないといったところです。
平面バッフルについては、まだまだ研究の余地があり、一度、リセットして最初から考え直すのも良い
かもしれません。