F443N Philips Miniwatt (オランダ)

こちらに記事を載せるのは、随分久しぶりです。紹介したい真空管は沢山あるのですが、なかなかまとめる時間が取れません。気長にお付き合い下さい。
 
さて、今回は、新しいアンプに使用する出力管、Philips Miniwatt F443Nのご紹介です。
 
F443Nは、プレートに最大550Vまでかけられる大型五極管で、プレート損失は最大25Wです。私は、ずっとこのF443Nは送信管だと思っていたのですが(確かに送信用途にも利用されていたそうです)、今回、改めてPhilipsの資料を見ますと、受信管に分類されています。言われてみればMiniwattシリーズですから確かに受信管です。
 
備考:Philipsの送信管は、別途の型番形式が採用されています。TCとかMCで始るのがそれで、有名なMC1/60もそれに当たります。
 
 
イメージ 1
形状は、大型のナス管に頭をつけたような独特な形状です。これも一応ST管に当たると思いますが、旧型は当然ナス管でした。
 
写真のF443NMiniwattの軍箱に入っていますが、PhilipsからフランスRTOEM供給されたもので、管壁にはRT F443nとプリントされています。
 
イメージ 2
プレートは、ボトムから伸びた支柱によってしっかり固定され、大型管の雰囲気たっぷりです。
 
イメージ 3
写真にはありませんが、ベースはB5タイプの5ピンで、センターにG2が引出されています。
 
 
--- F443N の規格 ---
 Ef = 4V
 If = 2A
 Ep = 550V max
 Eg2 = 300V max (Ep=300V)
 Wp = 25W max
 Wg2 = 2W max
 Ip 100mA max