第二章 フルレンジスピーカーのための真空管アンプの設計と製作、その4

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出力コンデンサーのテスト

ECC189を利用したカスコード型ラインアンプは、引き続き微調整を続けていますが、
少し気になるコンデンサーがありますので、出力コンデンサーに使用した場合の音質を
確認したいと思います。

気になるコンデンサーとは、以前、Wigo コアキシャルスピーカーで紹介しました旧東ドイツ
RFTのMPコンデンサーです。
ネットワーク用のものを探していたときに、高耐圧のものがありましたので、ついでとばかりに
一緒にドイツから取り寄せておいたものです。(写真を参照)

現在は、SIZUKI製の400V/1.5uFを使用していますので、630V/2uFに取り替えます。
SIZUKI製のフィルムコンデンサーは一般的なコンデンサーですが、バランスが良くナチュラ
なところが気に入って使用しています。ただ、少し高域よりのところもありますので、この辺の
改善を期待しています。

さて、RFTに交換してエージングに少し時間をかけた後に、音を確認してみました。
ドイツ製のフルレンジスピーカーもそうですが、ドイツ製はやっぱりバランスがいいです。
音に変な癖や濁りがなく、SIZUKIで少し高域よりだった音がより自然なバランスになりました。
バランスが良くなったことで、クラシックなどではホールの空気感もより自然に聴こえます。

このRFTのMPコンデンサー、音を一変させるような特別なものではありません。あくまで
普通で自然なものという基準で使用していますので、その辺をお間違いなく。