フルレンジスピーカーのための真空管アンプの設計と製作、その29

Ba を使用したカスコード型ラインアンプ、ヒータの配線も終わってようやく改造が終わりました。
ほとんどの配線をやり直したとは言え、改造に一ヶ月もかかってしまいました。(情けない)

早速、一通りのチェックを行って、配線、各電圧に異常がないことが確認できましたので早速、真空管
を挿入してセルフバイアスのテストです。予想では、フィクスバイアス時の数値から、バイアス電圧が
1V、電流が2mA程度にはなるはずです。

ところが、実際にバイアス電圧を測定してみますと、片側0.75V、もう一方が0.65Vと、想像以上にプレ
ート電流が流れていません。フィクスバイアス時より電流値が下がることはよくあることですが、予測
値1V、2mAは、それを見越しての数値でしたので、この結果は予測外に低い数値です。
使用しているBa は、フィクスバイアス時と同じものを使用していますので、真空管の違いによるもの
ではないと思います。(確認のため、他のBaでもチェックする必要はあります)

これでは、各部の電圧が計算値と大きくずれてしまい、動作に問題が生じてしまいます。案の定、各部
の電圧を確認してみますと、片側の上側管が耐圧ぎりぎりとなってしまいました。
このままでは実験はできませんので、今日の実験は、これで打ち切り。
今回の結果を踏まえて計算のやり直しです。

なかなか、思うように運ばないものです。