ドイツのPOST Tube Siemens F2a

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ドイツのPOST Tube Siemens F2a 後期型

前回ご紹介したC3e spez を一回り大きくしたのが、有名なF2a です。
このF2a には幾つかの種類があり、また、製造年代より構造も変化しています。F2a は主に医療機器
などに使用された高信頼管といわれていますが、ベース違いのF2a11は、Klangfilmのパワーアンプ
使用された名球です。また、アメリカ規格のUS8ピンベースのF2a34も製造されていました。

F2a は、四極管(ビーム管)ですが、元はEL12(五極管)をベースにして開発された出力管で、最初期
のF2aは、EL12-425と記載されていました。手元にサンプルがないのが残念ですが、おそらく五極管構造
であったと思います。

高信頼管ということだけあって、内部構造も非常にしっかり作られています。複雑な構造のプレートを
上下3箇所のマイカ板で固定してあり、同時期の名球EL34とは比較にならないほど堅固な構造です。

F2a のベースは、POST9ピンという特殊なベースが採用されています。F2aも希少な存在ですが、対応する
ソケットもほとんど市場になく、F2a よりも希少な存在といえます。