LORENZ LP312 30cmフルレンジスピーカー

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LORENZ LP312 30cmフルレンジスピーカー

このLORENZ LP312の本来の姿?はWigoと同じようにツイーターを取り付けたコアキシャルスピーカーで、
ドイツのコアキシャルスピーカーとして、Wigo と双璧をなすユニットです。
Wigoが主に業務用であったのに対して、このLorenz は、シネマ用途にも使用されていますが、一般的な
コンポーネントに多く使用されていました。

今回、紹介するのは基本部の30cmフルレンジスピーカー部だけですが、元々、ツイーター部はオプション
という形をとっていたようでそので、基本はフルレンジユニットとなります。
このLP312には幾つかのバージョンがありますが紹介しているのは、おそらく初期型のものです。このほ
かにLP312-1、LP312-2がありますが、後期のものはインピーダンスを選択できるようになっています。
コーン紙は、50年代のユニットから見れば、かなり進化していて裏側にリブが設けられ、エッジには
コーティングが施されています。
実は、Lorenz社 はドイツのスピーカーで始めてエッジにコーティングを施したメーカーで、このエッジの
コーティングが、Lorenz ユニットの音質に大きな影響を与えています。

余談ですが、LP312コアキシャルは大変優秀なユニットで、ドイツのタンノイといわれていました。
また、装着しているツイーターユニットはとても高性能だったことから、海を渡ってイギリスのBBCが採
用していたほどです。

音質は、オーディオ的にみて大変素晴らしいユニットです。他のユニットと比べると音像が一回り大き
く、低域はローエンドを意識した量感があり、そして魅力的な中高域が音楽を魅力的に演出します。
おそらく、このユニットにLorenz ツイーターを追加すれば完璧でしょう。
もし、10数年前にこのユニットに出会っていたら虜になっていたかもしれません。

ただ、純粋に音楽を聴きたいと思うと話が違ってきます。オーディオとして楽しむか、それとも
音楽を楽しみたいかで、このユニットの評価は大きく変わってきます。