フルレンジスピーカーのための真空管アンプの設計と製作、その25
本日は昨日の続きで、カスコード回路の問題点の対策について、少しまとめてみました。
直熱三極管を使用した場合の問題点
1.フィラメントから流入するハムノイズによる残留ノイズ
2.最大入力信号レベルを大きく取ることができない。
3.出力インピーダンスが高めである。
1の対策として。
通常、フィラメントのハムノイズというと、フィラメント点火用電源にノイズ低減の安定化
電源を使用し、電源をクリアーにすることでハムノイズを防ぎますが、この場合はそれだけ
では防ぐことはできません。
今回の場合は、電源トランスの巻線とGND間に乗ったハムノイズのため、フィラメントを交流
的にGNDに接地して、ハムノイズをGNDへ逃がしてやらなければなりません。
実際には、フィクスバイアスの採用、または、バイパスコンデンサーを採用することで、
フィラメントを交流的にGNDへ落とすことができ、解決することができます。
但し、実際には2の問題との絡みがあり、容易には解決できない問題です。
2の対策として。
ラインアンプにカスコード回路を使用する場合は、Gm の低い真空管を使用し、尚且つ、Gm の
直線性の良い真空管を選択するしかありません。
但し、Gm の直線性は、一般的に公表されていない真空管がほとんどですので、実際にテスト
して確認するしかありません。
入力にアッテネーターまたはボリュームを入れ、入力に大きい信号が入らないようにする。
または、ボリュームを出力側から入力側へ移動させることも一つの案ですが、その場合、ボリューム
を絞った状態においても回路内で生じたノイズなどが100%出力されてしまいます。例え残留ノイズ
を最小にしたとしても、マイクロフォニックノイズがそのまま出力されてしまいます。
昔のプリアンプなどで4連ボリュームが使用されていましたが、これは入力と出力にボリューム
を入れ、これらの問題を解決しアンプのS/N比を稼ぐためのものです。
この場合2箇所にボリュームが入りますので音質的には問題が出てくる可能性があります。
3の対策として。
最も良い対策は、出力バッファーを入れて出力インピーダンスを下げる方法です。
出力のボリュームの後に出力バッファーとしてカソフォロ回路を入れることによって、ボリューム
の位置により出力インピーダンスが変化することもなくなり、同時に出力インピーダンスをかなり低
くすることができます。
カスコード回路の総評。
カスコード回路はC(静電容量)の影響によるミラー効果を無くしてくれますので、高域特性が良い
特徴を持っています。このことが聴感上にも現れ抜けの良い開放的な音質を得ることができます。
ただ、カスコード回路は、ラインアンプのように入力レベルの高い場所で使用するよりも、フォノ
イコライザーアンプ、もしくはパワーアンプの入力段のように入力信号レベルの小さい場所で使用
したほうが使いやすいと考えます。
また、回路的には少し複雑ですので、回路バランスを良くするにはかなりの時間を要します。
以上、とりあえず今までに分かった直熱三極管をカスコード回路に使用した場合の問題点などを
まとめてみました。
-------------コラム-----------
バッファー回路は、理想的には増幅度が1で入力インピーダンスが限りなく大きく出力インピー
ダンスが限りなく小さい回路です。
一般的には、インピーダンスマッチングのために利用され、今回のように出力インピーダンスが
高い場合には出力に入れて、どんな条件の負荷であってもドライブできるようにします。
また、パワーアンプなどでは、出力段を強力にドライブするために電圧増幅段と電力増幅段の間に
入れる場合もあります。
また、入力インピーダンスが大きい特性を利用して、入力段にバッファーを入れて、前の機材から
スムーズに信号を受け取れるようにインピーダンス条件を整える場合もあります。
直熱三極管を使用した場合の問題点
1.フィラメントから流入するハムノイズによる残留ノイズ
2.最大入力信号レベルを大きく取ることができない。
3.出力インピーダンスが高めである。
1の対策として。
通常、フィラメントのハムノイズというと、フィラメント点火用電源にノイズ低減の安定化
電源を使用し、電源をクリアーにすることでハムノイズを防ぎますが、この場合はそれだけ
では防ぐことはできません。
今回の場合は、電源トランスの巻線とGND間に乗ったハムノイズのため、フィラメントを交流
的にGNDに接地して、ハムノイズをGNDへ逃がしてやらなければなりません。
実際には、フィクスバイアスの採用、または、バイパスコンデンサーを採用することで、
フィラメントを交流的にGNDへ落とすことができ、解決することができます。
但し、実際には2の問題との絡みがあり、容易には解決できない問題です。
2の対策として。
ラインアンプにカスコード回路を使用する場合は、Gm の低い真空管を使用し、尚且つ、Gm の
直線性の良い真空管を選択するしかありません。
但し、Gm の直線性は、一般的に公表されていない真空管がほとんどですので、実際にテスト
して確認するしかありません。
入力にアッテネーターまたはボリュームを入れ、入力に大きい信号が入らないようにする。
または、ボリュームを出力側から入力側へ移動させることも一つの案ですが、その場合、ボリューム
を絞った状態においても回路内で生じたノイズなどが100%出力されてしまいます。例え残留ノイズ
を最小にしたとしても、マイクロフォニックノイズがそのまま出力されてしまいます。
昔のプリアンプなどで4連ボリュームが使用されていましたが、これは入力と出力にボリューム
を入れ、これらの問題を解決しアンプのS/N比を稼ぐためのものです。
この場合2箇所にボリュームが入りますので音質的には問題が出てくる可能性があります。
3の対策として。
最も良い対策は、出力バッファーを入れて出力インピーダンスを下げる方法です。
出力のボリュームの後に出力バッファーとしてカソフォロ回路を入れることによって、ボリューム
の位置により出力インピーダンスが変化することもなくなり、同時に出力インピーダンスをかなり低
くすることができます。
カスコード回路の総評。
カスコード回路はC(静電容量)の影響によるミラー効果を無くしてくれますので、高域特性が良い
特徴を持っています。このことが聴感上にも現れ抜けの良い開放的な音質を得ることができます。
ただ、カスコード回路は、ラインアンプのように入力レベルの高い場所で使用するよりも、フォノ
イコライザーアンプ、もしくはパワーアンプの入力段のように入力信号レベルの小さい場所で使用
したほうが使いやすいと考えます。
また、回路的には少し複雑ですので、回路バランスを良くするにはかなりの時間を要します。
以上、とりあえず今までに分かった直熱三極管をカスコード回路に使用した場合の問題点などを
まとめてみました。
-------------コラム-----------
バッファー回路は、理想的には増幅度が1で入力インピーダンスが限りなく大きく出力インピー
ダンスが限りなく小さい回路です。
一般的には、インピーダンスマッチングのために利用され、今回のように出力インピーダンスが
高い場合には出力に入れて、どんな条件の負荷であってもドライブできるようにします。
また、パワーアンプなどでは、出力段を強力にドライブするために電圧増幅段と電力増幅段の間に
入れる場合もあります。
また、入力インピーダンスが大きい特性を利用して、入力段にバッファーを入れて、前の機材から
スムーズに信号を受け取れるようにインピーダンス条件を整える場合もあります。