フルレンジスピーカーのための真空管アンプの設計と製作、その49

カップリングコンデンサーの検討も終わり、出力バッファーを追加したBaカスコード型ラインアンプの
基礎実験は、ほぼ全て終わりました。

フルレンジスピーカーのための真空管アンプということで、これまで、プレーンバッフルに搭載した
フルレンジスピーカーをモニタースピーカーに使用し音質検討を進めてきましたが、周波数特性から
見た場合、フルレンジスピーカーが完璧であることはありませんので、知らず知らずのうちにスピーカに
合わせたチューニングになってしまっている恐れがあります。
このあたりで一度、市販のモニタースピーカーでも確認してみる必要があります。

使用するモニタースピーカーはYAMAHAのNS-10M、かつて録音スタジオで定番だったモニタースピーカー
です。このNS-10M、現場で認められたモニタースピーカーだけあって、周波数バランスが良いのは当たり
前ですが、色付けの無い無愛想な音を出してくれます。
このスピーカーから、バランスよく気持ちが良い音楽を聴くことができれば、問題ないでしょう。


ということで、早速、NS-10Mをセットして確認してみました。
NS-10Mを鳴らすのは、10ヶ月ぶりですので、調子が出るまでには少し時間が掛かるかなと思ったのです
が、いきなり超ハイクォリティーな音が飛び出してきました。こんなハイクォリティーな音を目指した
つもりは全く無いのですが?久しぶりの音出しでNS-10Mの中低域が馴染まないせいか、何なのか?こんな
NS-10Mの音は初めてです。
それに、フルレンジのプレーンバッフルに比べてNS-10Mはバッフルが小く、おまけに密閉ですから、低域
の広がりが劣るのは仕方ないところですが、それにしても寂しいです。

これは、もう少し慎重に音を聴いて判断しないといけないようです。