RE604 ST管の音を聴く その10

昨日に続きハム対策ですが、一晩がたって頭がクリアーになったところで、もう一度、
各部を確認してみました。

そして、定電圧電源の入力電圧を確認していたとき、気が付きました。

定電圧電源へ供給されるトランスの電圧が設計値より数ボルト低いではありませんか。
分かってしまえば、単純な話。供給電圧が低くて、リップルが出ていたのです。

それにしても、まさかトランスに問題があるとは思いませんでした。
トランスはD氏に任せているので、間違いがないものと思い込んでいました。そもそも、
技術屋さんは、(私だけかもしれませんが)問題が発生した時、まず自分のした仕事から
疑います。単純なミスほど、他人のミスはなかなか気付きにくいのです。


問題点が分かりましたので、トランスを載せ変えて(もう片チャンネルの方のトランスは
正常。設計どおりの値でした)、ハムの確認をしてみました。

・・・・・。

問題なしです。
ハム音はありません。


無駄に時間を費やしてしまいましたが、問題が解決しましたので、いよいよ音だしです。

まずは、出力管Telefunken RES964(メッシュプレート)、ドライバー管Valvo Aa、
整流管Philips 1805のラインナップです。

以前、ドイツRadio Tube で紹介しましたが、RES964は直熱5曲管ですので、これを
三結にしています。プレート電圧は約250V、プレート電流は18mA 程度です。
出力は、おそらく1Wも出ないでしょう。よくて0.7W度です。

これが、なかなかいい音楽を聴かせてくれるのです。もともと使用しているフルレンジが
高能率なので、出力の小ささは問題ないのですが、実に懐の深い音です。

RES964専用アンプとして調整しても面白い、と思ってしまいます。

明日は、いよいよ出力管をRE604にして聴きます。