続 ワイドアングルを実験してみる

さて、なかなか思い通りに鳴ってくれない、フルレンジユニットのダブル仕様ですが、前回の実験で
ボイスコイルのL成分が、最も影響していることが分かってきましたので、今回は、L成分がお互いに
影響を与えないようにした場合、どんな結果になるか実験してみました。

実験方法ですが、色々と考えましたが手っ取り早く、それぞれのユニットにパーアンプを用意して、
別々にドライブしてみることにしました。こうすれば、お互いに閉じた回路ですから、お互いが影響
し合うすることはありません。

早速、モノラルアンプ2台で音出しですが、出てくる音は2本のユニットをシリーズ接続したときとは
全然違います。当然ですが1本仕様のときと同様に反応が早く切れがあります。

ただ、それ以上のものは感じられません。
期待していた、低域のリアリティーも特に増したようにも感じられません。

それよりも、ワイドアングルにしているせいで、音が二手に分かれているような感じがします。
この点は、ステレオにした場合、各ユニットごとにセンターで音像が合えば、解消されると思います
が、やはり、10畳程度のスペースでは、ワイドアングルは必要ないように感じます。もっと広いスペ
ースに音を供給する為の技術といっていいと思います。

フルレンジのダブル仕様は、ユニット数を2本に増やすという単純な実験なのですが、結果は、そう
単純な話ではないことが、よく分かりました。

ネットワークを使用して補正する方法もありましょうが、ネットワークを入れたらフルレンジを使用
する意味が有りませんから、ダブル仕様の実験は、次のアイデアが浮かぶまで中止です。

なかなか思うようには行かないものです。