SIEMENS 14シリーズを再度考える その8

年末年始で、少々、日にちが空いてしまいましたがSIEMENS 14シリーズを再度考える」の続きです。

イメージ 1今回は、14gの初期のタイプマグネットには、NT4型の大型リングマグネットを搭載し、フレームはマグネシウム合金ではなくスチール製です。一般には、14aと紹介していることが多いですが、14aはマグネシウム合金のフレームに大型のリングマグネットを搭載したもとなりますので、こちらは無名で型番などは付けられてないようです。

 
イメージ 2製造年についてですが、今回、改めて確認しましたら、マグネット上に微かに印刷された形跡を見つけました。ただ、判読できるのは19まででその次の数字は5にも3にも見えます。前回、色々調べた例からすれば、1950年と見るべきでしょうか?
 
採用されているコーン紙は、14g系のグリーン色が混ざったものですが、14gよりグリーンの割合が少ないように見えます。この辺も、年代によって使用しているパルプの比率などが異なっているのでしょう。
 
さて、音の方ですが、手元にあるユニットが1本だけですのでモノラルでの音出しとなります。前回までステレオで確認していましたので、正確な比較とはなりませんが、ご了承ください。
 
全体的な印象は、14gのマグネットタイプに共通したものがありますが、年代的なものでしょうか、聴感上のf特は上下ともに若干狭くなったように感じられます。そのため派手さはありませんが、その分、音が濃く感じられ、味が出てきます。また、音像も奥へ奥へと広がる感じで、深夜、小音量でクラシックを聴いていると、グッと引き込まれます。(出来ればステレオで聴きたいところですが、一本しかないのが残念
 
次回は、最後、初期の励磁型ユニットです。