フルレンジスピーカーのための真空管アンプの設計と製作、その47

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今日も引き続き、カップリングコンデンサーの検討です。

今日は、日本のフィルコンデンサーが幾つか見つかりましたので何時も使用しているSizukiのフィルム
コンデンサーを含めて試してみました。

まず最初は、いつも標準として使用しているSizukiのフィルムコンデンサーです。
容量は、0.1uF/250Vです。
このコンデンサーは、バランスが良いので標準として使用していますが、今までのコンデンサーと比べると、
若干中高域よりのバランスとなります。その為か、立ち上がりが早く音消えが美しく聴こえます。価格も
手ごろで、私のように地方に住んでいる者でも比較的簡単に入手できますので、その辺も標準として使用
しているポイントです。

次は、松下電器のフィルムコンデンサー(メタポリ)です。このコンデンサーは、昔、メーカーで働いて
いたときに、電源トランス周りのフィルター用途に良く使用していたものです。工業用ですので、あまり
一般的には流通していないかもしれませんが、松下電気は、昔から良い部品を作っていました。
容量は、0.1uF/250Vです。
その音は、大変バランスの良いもので、Sizukiとは反対に中低域よりのバランスで安定した音です。その
分、高域の音消えの美しさなどは落ちますが、安定感はこちらが勝るように思います。
入手が簡単ならば、こちらも標準として使用したいところです。

次は、懐かしい岡谷のフィルムコンデンサー2CⅡです。昔、スピーカーのネットワークで良く使用したコンデンサーです。こちらも確かメタポリで、当時、岡谷VXは有名なコンデンサーでした。
容量は、0.47uF/200Vです。
このコンデンサーも非常にバランスが良いコンデンサーです。全体に解像度も高く音消えもSizukiほどで
はありませんが綺麗です。ただ、音の立ち上がりが若干鈍く、音楽のテンポが少し遅く感じられます。
岡谷さんは、今でもコンデンサーを作っているのでしょうか。


今回、日本のコンデンサーを聞いてみましたが、どれもバランスが良く変な癖もありませんので優秀です。
海外のブランド品よりもずっと入手しやすく価格も安いですので、もっと評価されてもいいのではと
改めて感じました。

写真は、上から松下電気、岡谷2CⅡです。