フルレンジスピーカーのための真空管アンプの設計と製作、その37

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今日も暑い一日でした。雨も降ってくれませんし、今年の夏はしんどいです。

さて、セルフバイアスのBa-EC88 ラインアンプに出力バッファー段を追加する改造も概ね順調に進んで
います。

回路的には出力バッファーを一段追加するだけですが、EC88はシングルユニットのMT管ですので、EC88
のままではさらにMT管を1本追加することになり、大変大掛かりな改造となってしまいます。
そこで、シングルユニットのEC88を2ユニットの双三極管に変更して、1ユニットをカスコード回路の上側管、
もう1ユニットを出力バッファー段として使用するようにします。
使用する双三極管は第二章で使用し良い結果を得ましたカスコード専用管ECC189です。ECC189については
特に説明することはありませんが、ECC189を使用するに当たって注意する点があります。ECC189を含め
カスコード専用管は、カスコード回路に使用する場合、入力側のユニット、出力側のユニットが決められ
ていますので、こちら側の都合で勝手に決めることは出来ません。出力側ユニットはグリッド接地が可能
な方(ECC189では第一ユニット)となりますので、こちらをカコード回路の上側管に使用します。
因みに、EC88もグリッド接地が可能な高周波用MT管ですので、カスコード回路の上管に使用するには
ピッタリの真空管です。

作業内容は、MT管がEC88からECC189へ変わりましたので、カスコード回路の部分も一部配線が変更となり
ました。出力バッファー部は前回の改造時にすでに一部の配線を追加しておきましたので、大幅な変更を
することなくバッファー段は追加できましたが、バランスボリュームとボリュームが出力バッファー段の
前に入りますのでこの部分の配線が一部変更となりました。

写真は、動作確認中の出力バッファー段ですが、今のところ大きな問題も無く、概ね計算値どおりの数値
を示しています。さて、どんな結果が出るか楽しみです。