SIEMENS 14シリーズを再度考える その7

前回に続きSiemens lsp 24pです。
焦らす訳ではありませんが、音の前に、励磁電源についてもう少し。励磁型スピーカーはその電源によって音が変わることはよく知られるところですが、今回使用している電源は、特別なものではなくブリッジ整流の後にCとRのフィルターを二段設けただけのシンプルなものです。整流素子をRGN1064などにすれば、同時代の電源に近づくと思いますが、それは、次の機会にしたいと思います。(まずは再現が容易なシンプルな回路で確認したかったので
 
さて24pの音ですが、これまでの2種とはガラッと表現が変わります。これだけ異なった部分が多ければ当たり前かもしれませんが、第一印象は圧倒的に静か。音楽の見通しがよく、そして、グッと落ち着いた表現になります。AVCに近いとも言えますが、それでもかなり違います。(以前聴いたLorenz のLP245に雰囲気はよく似ているかな
 
14gは、音一つ一つがソフトフォーカスで柔らかいのに対して、24pは一つ一つがグッと締まって濃く聴こえます(14gは美しさ、24pはリアリティー、といった感じでしょうか)。そのため、音楽の見通しがよく落ち着いた表現(緊張感のある表現)になっているのだと思います。
 
フルレンジ一本でこういう表現が出来るのは、なかなか大変な事だと思いますが、ただ、私の場合、1時間も音楽を聴くと、エネルギーと緊張感で疲れてしまいます。(音楽を聴いてリラックスしたい派なので)
マグネットのユニットならこれで終わりですが、このユニットは励磁型励磁電源で音を変化させることができるユニットです。電源を調整すれば、きっともっと良くなると思えてならない訳です。
 
励磁型を聴いた人は、皆こうして深みにはまって行くんだろうな。などと思いつつ、私も色々考える訳です。

そんな訳で、結論を出すのは大変難しい所です。