Sachsenwerk(GR-3777 )20cm フルレンジスピーカー(フィールドコイル型)

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今までは、ドイツのシネマシステムに使用されていたフルレンジスピーカーを主に紹介してきましたが、
ドイツにはラジオに使用されたフルレンジスピーカーにも、優れた性能を持つユニットが沢山あります。
ドイツヴィンテージスピーカーの名声を高めたのは、これらラジオ用のスピーカー達だともいえます。

そして、やはり最初はSachsenwerkのフィールドコイル型スピーカーでしょう。
細かいリブが付けられた特殊な20cmのコーン紙に、サスペンションは三点支持の蝶型ダンパー、そして、
磁気回路にはフィールドコイルと、見るからにマニア心を擽るスピーカーです。

このタイプのスピーカーは、Sachsenwerkの戦前戦後あたりのラジオに採用されているものですが、幾つ
かのバリエーションがあります。今回は、GR-3777というフィールドコイルが短いタイプです。

このスピーカーを手にしたのは8年ほど前だと思いますが、最初に音を聴いたときはびっくりしました。
それまで、フルレンジスピーカーに持っていたイメージとは、全く違いましたから。

今回、KL42006には少しお休みいただいて、久しぶりに平面バッフルにSachsenwerkを取り付けて聴いてみ
ましたが、20cmだというのに中域から低域にかけて実に充実しています。そのため奥行きというか深みが
あります。同じドイツ製でも、KL42006とは全く対照的、甘く甘美な世界で独特のホール感を演出してくれます。

ただ、フィールドコイル型なので、電源やフィールドコイルに流す電流の向きなどでも音が変わります。
良いポイントを見つけるまで少々根気がいります。
また、ボリュームを上げすぎるとフレームが共振を起こすところもあります。

使い方次第では、さらに良くなる可能性を持ったユニットだと思います。